会長挨拶                                        篠﨑弘征

 

   平成 24 年(2012)度のシニアユニバーシティ岩槻 8 期生として一堂に

 

会してから 10 年の月日が経ち ました。これまでの社会経験や交際とは違っ

 

た新しいふれあいの機会でした、それも10年という年月をふり返れば楽しい

 

ことばかりでした。

 

 私たちは戦後の混乱期に成長し、現役時代を経済的混 乱と繁栄、そして衰

 

退の中で一家を背負い懸命に 世間の荒波を乗り切り穏やかな時を過ごすこと

 

ができています。

 

 しかし、入学前年の平成 23 年 3 月 にはマグニチュード 9.0、日本の観測史上最大規模の東日本

 

地震 を経験し、津波や原発事故などの未曾有の災害に遭遇し、未だにその傷跡は癒えておりませ

 

ん。

 

 また、今まさに、将来必ず歴史の教科書に載るであろう大きな事件の最中にあります。

 

 一つは、コロナウィルスよる世界的なパンデミックです。

 

 緊急事 態宣言による社会経済活動の制限、情報機器の活用による労働形態の変化、密集を避ける

 

ための交流機会の極端な減少など大きな社会変動をもたらしております。

 

 二つ目はロシアの巨大な武力を背景とした平和への挑戦です。

 

今年になって プーチン(敢えてロシアとは言いません)の突然のウクライナ 侵攻は世界に衝撃を与

 

えました。国家権力を行使する人間の狂気により、一般市民の人命を奪い、塗炭の苦しみを与え、さ

 

らに文化的建造物を破壊するなど、武力による平和を脅かす危機 の真っただ中におります。

 

 

 今の日本は何とか平和と安定を維持しておりますが、 いつ何時平和を脅かす事態が起こらないと

 

も限りません。だからこそ、私たちは 無力とはいえ、こうした現実を直視し冷静な判断力 の涵養に

 

努め平和を希求し、真摯に生きたいと思います。

 

 

 今年度は結成当初の仲間の約半数、42 名になりました。幸いにも私たちの住む岩槻区では天災に

 

遇うこともなく、無事10年間を過ごすことができました。変転極ま りない世の中で、意義ある第二

 

の人生を見つけようと集い来た私た ちです。それぞれに健康や家庭の 事情など様々な課題を抱えて

 

おりますが、これからの残された年月をさらに 心豊かに意義あるものにするために共に励まし合

 

い、いつくしみ合っていきたいと思います。